ああ、私を呼んでる。
あー、私を起こしてる。
あーーーーーわかったから。

『あーーうるさいなああー』

毎日このアラームは私を同じ時間に起こしてくれる。
でも尋常じゃなく音がでかい。
こんな音で起きない人間がいるのだろうかってくらい。

寝ぼけながら階段を降りてリビングに寄らず洗面所に向かう。

『あーなにこれニキビ?もー最悪』

肌が綺麗なとこも私のいいとこだったのになー。
ダイエットしてるからかな。
はあ、冴えない顔。
なんで私ってこんな顔でこんな髪でこんな見た目で生まれてきたんだろう。
生まれ変わりたい。

「由香ー?起きてたのー?」

リビングから明るくて高い声が聞こえる。