『えっ、えっ、大樹くん!!大樹くん!?』


『お、おい!誰か!誰か呼んでこいよ!!』


『あいつ、浮いてもこねぇじゃんっ!…っ、何やってんだよ日向ぁ!!』




責められた、震えた大きい声。



それにビクッとして、口を動かそうとするけど、うまく動かない。


かすれた声が出た。



『な、んで…』





ねぇ誰か。




嘘でしょ?なんで?




夢だって言ってよ────。




どうすることもできないのも、自分の無力さもわかっていたけど。



『っ、だいちゃん…!』





私は────海に、飛び込んだ。