病院へ向かう。 赤ん坊は、女の子だった。 目は、ママ似かな?鼻はパパ似だな。 全体的に、ママににている。望と重なる。

俺、この子育てるよ。






望のお通夜があった。
望は、両親共に亡くなっていて、親戚が集まっていた。
望の近くに行く。そして、最後のお別れをした。

帰りに、病院に寄っていく。
歩くと、そこには一本の楓の木があった。 天まで高く、力強く 伸びている一本の楓の木。

病院に着く。俺は、目の前にいる、我が子を見て、こう言った。



「楓。橘 楓」
楓が嬉しそうに笑った。

楓の木の葉が一枚 ひらりと舞った。