見渡す限りの赤、赤、赤。

何が私の周りで起きたのか、私自身も分からない。

一つわかること。

私の最愛の彼が赤に染まり、目を開けないこと。

信じたくない事実。

認めたくない真実。

嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌!

私を、私を置いてかないで!

一人にしないでよ…。

私の声は誰かに届くことはない。

見たくない現実から目を逸らすように私の意識が飛んだ。