「……テメェ、その呼び方止めねぇとどうなるか分かってんだろうな」
「どうなるんだよ?」
「ちょ、ちょっと!アンタ等喧嘩してる場合じゃないっつーの!もうちょっと詳しく説明してよ!」
火花を散らす中田と爆笑男の間に立ち、思いっきり両手を振り回す。
「り、凛音ちゃん落ち着いて!」
「凛音、落ち着けって!」
パニクるあたしを見て壱さんと陽が宥めにきた。
けど、落ち着ける訳がない。
だってこれはこれからのあたしの高校生活がかかってるんだから。
「分かった。分かったから一旦落ち着けよ」
呆れたように溜め息を吐き出す爆笑男に取り敢えず一度黙る。
「お馬鹿な凛音チャンの為に分かりやすく説明してやるよ」
「バッ……!」
馬鹿だと!?
「あー、ゴメンゴメン。まぁ聞けって」
ヒラヒラと面倒臭そうに手を振る爆笑男に出かけた言葉がグっと喉元で留まった。
……コイツ、聞き終わったら中田にしたように股間蹴ってやろうか。