「桂さん…変態になったんか?」
「違いますよ!」
「クス…」
あ、巳甘さんがまた笑った。
「兎に角、巳甘行くよ。」
氷雨さんが巳甘さんを連れて行こうとする。
「だから、僕が着させますって!」
巳甘さんが人間ではない事がバレたらいけないから僕は止めているのに氷雨さんが僕を変態扱いします。
「ささっ!巳甘行くよ!」
「はい。」
すんなりと氷雨さんについていく巳甘さん。
あーあ。
氷雨さんはやると言ったら必ずやるという意思の強い女性なんですよね…
「はぁ…」
僕は仕方なく店の中を見て回ることにした。
氷雨さんの呉服屋は着物の模様も綺麗ですし、他の呉服屋には売ってない下駄や傘まで売ってあるもんですから京の町では人気なんです。