「我慢するな…泣け。」


「う…うわぁぁぁ。怖かった…っ!」


あたしは泣いた。


目を巻いてるのが濡れて行ったけどそんなのお構いなしに泣いた。


「もう大丈夫だ。」


「うん…ありがと。」


「包帯が濡れてるな。…っと、運よく包帯があったな。巻いてやるからそれをとれ。」


「自分で出来る。」


「命令だ。ほら、さっさと取れ。」


あたしは仕方なく取った。


目を見られたら困るから目を瞑ったままその人の方へと向いた。


「…お前どこも怪我してないじゃないか。」


「目の中が怪我してるの!」