「あのね、実はあたし…

あの日からずっと拓斗くんのこと気になってて。

話しかけたいって思っても恥ずかしくてできなくて…

これが恋だって知ったのは最近なの。

拓斗くん、かっこいいから彼女いるかもって思ったんだけど、どうしても伝えたかったんだ…

あたしは、拓斗くんが好きです」


真っ直ぐ俺を見据えてそう言った彼女。

心のもやもやがはれた気がした。

…そうか、この想いも恋だったんだ。



「ありがとう、俺も...好きだよ。

だから、俺と付き合ってくれますか?」


人生初めて告白され、告白した。


彼女は一瞬目を大きく開いて、それから目に涙をためた。


「よろしくお願いします」


涙を流しながら微笑んだ彼女は、美しかった。




これが、俺たちのスタートだった。