「連絡先」


華江
「教えろってこと?」



「ん」


華江
「いいよーっえっとね、kae@...と080...」


真顔で携帯に入力する律



「名前は?フルネーム 漢字」


華江
「フルネームは、やたに かえ
弓矢の ヤ に、タニ、中華の カ に、江戸の エ」


入力する律



「ふーん矢谷っていうのか」



その、律の喋り方に違和感を覚えながら気付かない振りをした。