沈黙のまま、通学路を歩く。




10m先。校門が見えたところで口を開く。


「ずっと、言えなかった事があるんだ。」


自然に告げようと、昨日一生懸命考えた言葉。


『な、なに…?』




「この間はごめんね。

僕を受け入れようとしてくれて、ありがとう。

でもそんな事しなくても、僕は離れていったりしないよ。


僕は亜希の“友達”だよ。
あんな約束なくても、きっと分かり合える。


お互いに、恋人が出来ても自然に仲良くできる。」


『…………え?』


亜希が立ち止まる。