再び亜希に視線を戻す。 「亜希?」 『ち、違うの!』 亜希の顔がどんどん赤くなる。 コップをテーブルに置き、ベッドに腰掛ける形で亜希の方を向き直る。 「亜希。こっちへ来て。」 亜希がそろりと近づいて来る。 手を取る。 「どうしたの?」 下から亜希を見上げながら、茶色の綺麗な髪を見る。 こんなにまじまじと見るのは久しぶりかもしれない。