急いでパッシングしている画面を受話器を持って叩く。



「おはようございます、杉原です。

……今朝の状況ですか?

ええっと、板としては売りが厚いです。

地銀さんの買いがちらほら……」



しゃべってるうちにもかなり室内が騒々しくなり、私も片耳を塞いでブースの下に潜り込む。


先に潜っている課長の隣に向かい合って座る。



課長が受話器を持ちながら私に微笑む。