「いっとくけど、一回っていうのは、お前の一回じゃなくて、俺の一回だからな。」



そう言って、蓮さんはまるで私の反論を聞きたくないかのように、その余地も与えないぐらいキスをしてきた。



蓮さんの愛撫やキスは乱暴なのになぜかやさしくて、まるで蓮さんは私を本当に愛しているような気がして、私は思わず逃げようとするのを止めて、受け入れてしまった。



あぁ、私は、蓮さんに彼女がいることがわかっているのに、この人と繋がりたいと思っている…



触れられたいと思っている…



心が手に入らないんだったら、せめて身体だけでも良いと思っている…



とおる…ごめんね。私、とおるが思ってたことをしてるよ…



でも、お姉ちゃん、それで幸せだと感じている…



だから、許して…



私は、蓮さんの腕の中で、記憶の無くなるまで何度も果てた。



記憶が途切れる瞬間、蓮さんがとても切なそうな顔で、



「ごめんな…でも、みくる…俺はお前を…」



と言ってるのが聞こえた。



何がごめんねなのだろう…何を言いかけたのだろう…



私は眠りに堕ちた。