蓮Side
自分が最低なことをしているのは分かっていた。
お金を引き合いに出して無理矢理みくるちゃんを自分の家に住まわせるなんて…
みくるちゃんにとっては、男の人と2人で同じ家に住むなんて、嫌なことだろう。
でも、我慢出来なかった。
みくるちゃんを助けたいなんて、ただの後付けだ。
俺はただ、みくるちゃんを自分のものにしたかっただけだ。
お金が絡んでて、俺しか頼れない状況だったら、俺から離れられないだろう。
もともと容姿に恵まれているのに、とても家族思いで優しくて、料理や掃除もできる、家庭的なみくるちゃんは本当にモテるのだろう。
もしかしたら、もう彼氏がいるかもしれない。
今いなくても、これからできるに決まっている。
俺は嫉妬で狂いそうだった。
こんな俺をみくるちゃんが好きになることはないだろう。
それでも、俺はみくるちゃんをそばにおきたかった。
絶対に逃がすものか…