その日の帰り、店を出て歩いていると後ろからヒタヒタヒタヒタと音がした。
怖かったので、早足で歩いたが、その音も自分にピッタリと着いてきた。
恐る恐る後ろをみると、暗闇に人のシルエットが見えた。
ふとしさん?
気にしないようにして、歩き始めたがずっとついてくる。
怖くなって私は、ケータイを開いた。
電話帳には、お母さんとリンと弟と神木蓮さんの番号が入っていた。
神木さんの電話番号、名刺もらったの嬉しくて、電話することはないだろうけど、思わず登録してたんだ!
弟とリンに電話をかけてみたが、出なかった。
すると急に足音がぐんと近づいた気がした。
私は思わず走り出した。
すると、足音もダダダダダッと響いてくる。
私は、パニックになって、神木蓮さんに電話をかけた。
「はい。もしもし。白石さん?」
「助けてください!追われていて!!」
そのとき、足音が急に大きくなり、後ろから抱きつかれた。
「きゃあ!!」
私は、力を振り絞って、逃げ出した。
そのまま、近くのコンビニに転がり込んだ。