「何もなかったことにしないでください、私は、先生が」 「美奈!!何もなかったことにしよう。」 私の言葉をさえぎって先生は私の名前を呼ぶ。 「美奈は俺の大切な生徒だ。」 ・・・生徒なんて言われなくても痛いほどわかってる。 「生徒以上も生徒以下もないよ」 仕事残ってるからと先生は教室を出た。 私はその場に崩れたまましばらく泣いた。