「聞くことなんかない。」 分かってるのに、絶対気付いているのに、 知らないフリをする先生に、余計涙が溢れる。 「あります、なんで先生にキスしたかっ」 声を荒げる私を見て、うつむく先生。 「あれは、お前が意識が朦朧としてたからで、あれは何もなかった、うん、何もなかったんだよ」 「違うよ、先生、違う」