「いるな、あいつ毎回はぐらかしてるけど、いるな。」
「可愛い大事なお友達の一途な恋を応援する気にはならないのかね、唯さんよ。」
「はいはい、帰るよ~」
そう言って颯爽と教室を出ていく唯を追いかけて、
一緒に帰った。
唯は、母同士が同級生の幼馴染で、結婚も妊娠も面白いくらいにタイミングが同じだった。
家を建てる時、流れで隣になった。
私も唯も一人っ子。
お父さんもみんな仲良くて、家族同然のお付き合いをしている。
だから唯とも生まれる前からのお付き合いだから、友達って枠は超えてるくらいの大切で大好きな人。
何でも言えるし、何でも話してくれるし、お互いのことならなんでも分かる。
...なんて本人には言わないけど。