《陸斗side》
俺は幼い頃、街の外れにある家に住んでいた。
小学生だった俺は、他のみんなが通うような小学校には通わず家で勉強していた。
なぜ小学校に通っていなかったというと
俺の家は先祖代々ラウル一家でその当時にラウル専用の学校がなかったからだ。
俺の家系は氷・水の魔法を得意とする一族だった。
幼い自分にはまだ力のコントロールの仕方がわからず、
家族を殺してしまいそうになることもあった。
だから小学校に通いたくても通えなかったんだ。
ラウルは珍しい人種。
当然周りに同じくらいの年でラウルの子なんか居なかった。
毎日勉強、修行の繰り返し。
そんな退屈な日々を過ごしていたある日、友達1人いない俺に嬉しい知らせが届いた。
それはこの街にラウル一家の“三橋家”が引っ越してきたことだ。