「浮気とかじゃなくて、過去に何人かとセフレ経験があったらって事」
そう・・・。
もしこれから先、私の好きな人が私の過去を知った時、どんな反応をするのかずっと気になってたんだ。
「俺は嫌だね。俺の好みは純粋な女の子だから。まぁ、セフレに求めるものは身体の相性だけどな」
「じゃあさ、もし付き合っててその過去を知ったらどうする?」
答えなんて分かりきってる。
でも、心のどこかで期待してるんだ。
”好きな人の過去なんて関係ない”
そう言ってくれる事を・・・。
「別れる」
やっぱり・・。
覚悟はしてても、今の私の心をえぐるには十分な言葉だった。
「だよね!!わたしもこんな女嫌だわ」
傷ついた事を隠すために、私は必死に作り笑いをした。
「やべっ!!俺今からバイトなの忘れてた」
陸は慌てて準備を始める。
それを横目に私も帰る支度を始めた。
「じゃあね!あと、毎回言ってるけど、こんな事続けてたらいつか彼女泣かせるよ」
「そん時はお前も巻き添えよ」
「ばーか。私には関係ないから。ばいばい」
こんな事を続けて、最初に泣くことになるのは自分だと分かってるのに。
どこまでも私は嘘つきだ。