雑誌の立ち読みでもしながら待ってよう。

そう思いながら雑誌のコーナーへ行くと、見覚えのある横姿が目に入った。



なんで・・・。

なんで牧原先生がいるの・・・。

幸いまだ私には気づいてない。



急いで出ようとした時・・


「藍川?」


やばい・・

気づかれた。


「お前、大学は?」

話しかけながら近づいてくる先生。

「あ・・えっと・・今日は午後からの講義なので」

「そうか。じゃあ、大学まで送るよ」

「あ、いや・・大丈夫です!では、失礼します」


私はまた逃げるようにその場を後にした。







コンビニから少し離れて振り返ると、先生が追ってくる様子はない。

どこで時間をつぶそう。

ふと目に留まった公園。

私はそこの公園のブランコに腰かけた。



そういえば・・

高校の元カレと、よく公園デートしてたっけ。

はしゃぐ日もあれば、ゆっくり話す日もあった。

あの頃は、まだ純粋だったな。

なんで・・・なんでこうなちゃったんだろう。

心も身体もきれいなまま過ごせてたら、いまの私は幸せだったのかな。

新しい友達も、彼氏も出来て、普通の大学生活を送れてたのかな。

いまさら後悔しても遅いのに。

あの時の自暴自棄になる前に戻りたいよ・・・。