みのりと乙川は、二十歳の時に結婚を済ませてしまっている。
雑誌でも、私生活をあまり載せないみのりの一つの理由は、未発表の結婚をしているから、見せられないのだ。
「遅かったね〜響くん」
「お前がさっさと一葉と二葉を俺に預けて、行っちまうからだろ」
高校の頃からずっと、似たようなやり取りを続けるみのりと乙川は、いつまでたっても相思相愛である。
「そうだ、お前ら全員並べよ!
写真撮ってやるから!」
いきなりの思いつきで、雪村がスーツのポケットから、カメラを取り出した。
するとみんな、私と帝を中心に、わらわらと集まってきた。