「はじめさーん!」



若松と口ゲンカをしていた私のところに、手を振りながら高校の時よりも背が伸びて、大人びた顔になった乙川 みのり、元日向 みのりが小走りで走ってきた。



「みのり!?」



「お久しぶりですね、はじめさん!」




とニコッと笑うみのりは、太陽の光を浴びて、まるで本物の天使のように見えた。




絹のような髪の毛が、美しく光に反射してキラキラと輝き、細めて笑うエメラルド色の瞳は、まるで宝石のように光って見えた。




みのりは、高校の時に洋服を買いに行った時に出場したモデルイベントで、見事栄光を勝ち取り、有名女性雑誌にスカウトされ、最初は五カ月に一度出る程度だったが、今や色んな所に引っ張りダコの日本を代表するトップモデルである。



だが、名前は乙川の方ではなく、日向の方を使ってるらしい。



そんなトップモデルと友達であることに驚いた広海さんは、私とみのりを何度も交互に見た。