家を出た…
行くあてもなく力が入らない体を一生懸命動かす。
どのくらい歩いただろう…
ずいぶんと人気のない所まで来てしまった
ふと目にとまった公園のベンチあたしはそこで休むことにした。

自分の体を改めて見てみるとすごい傷の数だということが分かった。
果物ナイフで切られた部分からは傷が深いのかかなり出血している。
殴られた部分、蹴られた部分が痛い…
もう動けないと察したあたしは力なくベンチに横たわった。
どれくらい時間がたったのだろう、頭がボーッとしてきだした。
季節は冬。
こんな人が来ないような公園にいたって誰にも見つけられないだろう。
おまけに雪まで降ってきだした。
あたしは思ったこのまま死ぬのかなって。
まぁ、あたしが死んで誰も悲しまないだろう。学校にも家にもあたしの居場所はないのだから。

降っている雪が殴られた部分や蹴られた部分にあたって心地いい。
あたしは目を瞑った。
死を覚悟して…