夏早 奏side


「くそ・・・どこ行った吸血のヤツ!!!」






俺は思わず叫んだ。あの転校生・・・花野をどうする気だ。




「なんかすごい走ってあっち行ったのは見たぜ!!」



翔太も一緒に花野と吸血を探してくれている。





「あーもう!!お前がトイレで着替えてたからだろ!!」




「そりゃ着替えるよ?!女装なんて恥ずかしいし!!お前は帽子だけで楽だろうし恥ずかしくないだろーけど!!」



「あはは・・・」







俺たちはさっきまで花野たちを追いかけるためカフェにいた。



もちろん変装して。







カップルに変装していた。俺が男、翔太が女役で。











まーそれで、二人が急いで店から出たので俺達も追いかけようとしたが、


翔太がこのまま追いかけるのは恥ずかしいと言うのでトイレで着替えていたら、二人を見失ったと。













まーでも、あっちに行くのなら・・・なんとか場所は二つくらいに絞れた。






ずっとここに住んでるんだ。それくらい分かる。













「翔太!!多分こっちだ!!」





「わ、分かった!!」






俺達は急いで二人がいるであろう場所に向かった。