花野 心side


「ちょ・・・茜・・・」




「ん、何だい心。」







「この・・・その、恋人繋ぎはいつまでやるの?」






「んー・・・とりあえずカフェにつくまでかな。あ、もちろん帰りもするよ?」









こ、このヤロー!!!!目立ちすぎじゃんか!!!!!














「あー、でも、カフェついちゃうねぇ・・・嫌だなー。もうちょっと手を繋いでいたかった・・・」




「あー、私はさっさと手を離したいわ」





見事に意見が食い違う。まぁ、当たり前だが。




























そして、カフェについた。





















店の名前はBeautiful Butterfly(ビューティフル バタフライ)。



縮めてビバとかBBとか呼ばれている。












ちなみに、私はここのココアが大好きだ。

















「心、ティラミスとか好き?ティラミスの割引券2枚あるけど」




「うん、それとココア忘れてないよね?」




「はは、もちろん」










ティラミスにココア・・・くそ。逃げ出そうかと考えたが大好物を二つも前にしたら・・・無理だ。
















席に座る。




窓側の、二人用の席。




二つ隣の席では若いカップル、もう一つ隣の席では女子高生の二人組。











浮いてるような気もするが、でも、意外と大丈夫だ。

















「俺もさ、ティラミス好き。でも、ココアよりコーヒーかな」



「へぇ~。大人なんですねぇ~。」













出来ればすぐ食べてすぐ帰りたいので、話は膨らませないように、はやめに終わらせられるようにする。





















「なぁ、心ってさぁ・・・」



「ん、何?」






ああ、まだかな。ティラミスとココア。






「お待たせいたしました。プチティラミス二つとココア、コーヒーです。注文は以上でよろしかったでしょうか?」






店員の女の人は、ティラミス、ココア、コーヒーを置いて、聞く。





「はい」



茜がそう答え、女の人は急いで別の席に行った。











「で、茜、私が何だって?」





「あぁ、心ってさ、あの夏早ってコが好きなの?」





?!



「うげふんっ、げふん、げふん!!!!!」




口に入れたティラミスが変なところに入ってしまった。







「なにフツーに聞いてるんだよ!!バカァ・・・」



「あははは、ゴメン。少し気になっちゃって。」





「はぁ、私と奏は幼なじみ、フツーの友達。」






何なんだコイツは。そんなこと聞いてどうする。














「ふぅ~ん。じゃあもし夏早くんがそう思ってなかったら?」














・・・・・


「そんなことない。アイツだって私のこと友達だと思ってる。」












「ははははは、そーか、じゃあ、俺のことはどう思ってる?」










?!










こんなに普通に聞く?!








でも、まぁ、



「あんたのことはムカつく奴だと思ってる。」












「そっかぁ・・・がっかりだな・・・」











茜は口ではそう言うが、すごくニコニコしている。






「当たり前でしょ?私がアンタのことを・・・?!」














話を止めたのは、




「が・・・ごほっ・・・くっ・・・!!!」






茜の様子がおかしかったから。










「ど、どうしたの?!」














茜はなぜか急いで水を飲む。











喉につまった?いや、さっきから茜は何も口にしていない。


















顔色も急に悪くなった。












一体・・・何が・・・