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「おー、夏早、どーだった?」
翔太は、俺が無理だったって分かっていると思う。目が、そんな感じだ。
「ごめん、無理だった・・・」
「そっか・・・まぁ、そうだと思ってた。あの転校生、なかなかの強者(ツワモノ)だぜ。」
確かに。あれから仮に俺が''花野は俺の彼女だ!,,と言ったとしても吸血は花野から離れなかっただろう。
「翔太、俺どうしたらいいんだよ・・・」
「うーん・・・あの転校生、なんか怪しいんだよ。だからさー、ちょっと・・・」
「ちょっと?」
翔太が悪そうに笑う。
翔太がこの顔をしたときは、何か恐ろしいことを考えたときだ。
「ちょっと花野と吸血についていこーよ。何か分かるかもしれない」
「まて翔太。それってストーカーじゃん」
「花野を守りたくないのか?」
「・・・分かった。行く。」
「そーこなくっちゃだな」
少し悪いような気もする。
でも、このまま引き下がっていたらいけない。
そして俺、夏早 奏は、初めてストーカーというものをすることになった。
