夏早 奏side


「ショタ、帰るぞ」




「分かってる・・・って、ショタって呼ぶな!!」






いつもなら、俺、ショタ、そして花野と帰るはずなんだけど・・・




どうやら花野は転校生と仲良くなったらしく、今から一緒にカフェだそうだ。












花野と、一緒に、カフェ・・・













「なぁ・・・いいのか・・・」




「なんだよ・・・ショタ・・・いや、翔太。」





真剣な目のせいで、なんとなくショタとは言えなかった。






「あいつ、花野とカフェだってよ」




「・・・で、翔太、お前は何が言いたいんだ?」





何と言われるか、なんとなく分かっていた。それでも聞いた。

























「お前さぁ、花野が好きなんだろ。昔っからずっと一緒の花野をとられて悔しくないのか?」










やっぱり。












翔太の言っていることは、当たりだ。その通りだ。












でも、あんなに仲良く・・・手も繋いでいて・・・















「奏、このままじゃ花野がとられるぞ」















とられる・・・
















ずっと一緒だった、花野をとられるのは・・・























嫌だな・・・















「翔太、帰るの、ちょっと待っててくれない?」





「ああ、はやく女ひとり連れ戻して来い!!」




翔太は、そう言って笑った。









そうだ・・・まだアイツの気持ちも花野の気持ちも分からない。







確かめる必要があるな!!