─…チュン…チュン…─
平和な朝の光と鳥のさえずりが聞こえる
ここは…?私はいったい…

「大丈夫…ですか~…?」

鳥のさえずりをさえぎって聞こえたのは少女の声
私に問いかけてる…?

「大丈夫なら返答してください~…」

重い体を起こして目をこする

「なんとか…大丈夫…え…?」

少女の方を向くとつい息を呑んでしまう
綺麗な青い目…深く深くただただ青い…
その目の色が引き立つように金色の絹のような髪をハーフツインにしてそよ風にたなびかせてる
小さく小柄なその少女は私をのぞき込んでいた

「ええと…異国の方…?私…異国に来たの…?」

「だいぶ混乱されているようですが~…ここは異国ではなく言うなれば異界です~」

「はい?異界?」

「はい♡私達はクラウドワールドと呼んでいます~天国と地獄の間に位置していてこの世界は雲に包まれています~人間界から少しずれた次元にあると思ってください~」

「ク、雲!?それじゃ落ちちゃうんじゃ…!」

「何故か落ないんですよ~…不思議ですよね~やはり霊のが雲より軽いんですかね~」

「た、霊っ!?それにしては…いろいろなところに触れるけど…」

「人間が人間に触れられるように霊も霊に触れられるのです~ですから人間は霊に触れませんし霊も人間には触れないです~」

「えっえぇ…???」