それに私は生徒会のメンバーだし、行事にも積極的に参加してる。

まぁただのイイコなわけ。

先生も生徒もみんな、私が優等生で可愛いと認識してると思う。

「…美奈。」

あ、嘘。ごめん。

ここにいたわ。私の本性知ってる人。

「……どうしたの?香織。」

本間香織。

幼なじみで、小さい頃からずっと一緒。

だからか、私の考えてることがすぐにわかる。

「美奈。アンタ、ほんっと性格悪いね。」

「これで性格も良かったら私は化け物だよ。」

そんなやつ、世の中にいないっての。

「はぁ…。宝の持ち腐れ…。」

「宝使ってるよ。性格隠してね。」

おかげで充実した日々を送ってまーす(笑)



「な…中崎さんっ!」

私が香織と楽しくお喋りしていると、教室のドアの方から声をかけられた。

隣のクラスの…、松井君。

え?なんで覚えてるか?

このキャラだからに決まってるじゃん。

じゃなきゃ、学年全員の名前なんて覚えないよ。

「ちょっといいかな?」

チッ。告白かよ。

もちろん『心の中で』そう思った。

「うん。大丈夫だよ。」

大丈夫なわけないじゃん。

でも私は廊下へ向かう。

「話ってなにかな?」

「あの……。」

え?ちょっと待って!ちょっと待って!!

ここで告白する気!?

どんだけ自信あんの……。

普通、「ここじゃちょっと…。場所移動しよっか。」とかなるでしょ!


ちょっと人気あるからって調子乗んないでよね。

こっちは学年どころか学校一のモテモテ女子なんだから。