朝食会場にほぼぴったりほどの時刻に着くと、雪見、知恵以外は既に揃っていた。
加山、暮山は今さっき来たところらしく、バイキングのメニュー表を見て何かを討論していた。
「おっせーぞ!雪見!」
何故か雪見のみを責める久我。
その久我の隣には、いつものように水無月が控えている。
「違うでしょうが。辰、あんたが腹へったって言うから早めに部屋出たんでしょ。」
「ぐっ・・・・。」
水無月にさらりとした指摘を受け、久我は押し黙った。
「ドンマイ、久我。」
久阪が、久我の肩に手を乗せそう言った。
「哀れまないで下さい!?別に悲しくないっすからね!?」
久阪の腕を振り払いながら、久我はそんなことより飯!と怒鳴った。
そしてそんな久我をはたきながら、さらに水無月が続けた。
「いくらケーキ食べ放題の夢見たからって、食い意地はらないの。」
「はぁ!?何で知って・・・っつーか、ケーキじゃなくてドーナツだったし!」
すると水無月は、冗談だったのに・・・!とわざと驚いた顔を見せる。
雪見が、そんな和ましい雰囲気に目を細めると、その隣で知恵がぼうっとしながら言った。
「夢・・・。」