今日から12月。

外に出ると冷たい風が私の頬を撫でる。
お母さんに一言「行ってきます。」とだけ告げて家を出た。
私の家から学校までは歩いて行ける距離。
今日も中学からの友達 白石ななせ と登校。

「おはよ。ななせ。」
「あっ!おはよ!ねえねえ、聞いた?あの噂!」
「え、何?噂って。」
「もしかして…知らない?」

知らない?と聞かれても知らないものは知らない。
大体、噂って何?と思いつつも私は

「うん。知らない。」

と、答えた。

「まあ。晴香こういうの疎いもんね。」

すると、ななせが周りに人も通ってないのに耳打ちで教えてくれた。