3人は私をじっと見つめて居たので、私は和也の背中に隠れながら俯いた。
なんとなく、知らない人にじろじろ見られるのは落ち着かない気分になる。


「は?彼女なの?つーか、1組の月島?」

聞いたことのない声がそう言う。
何故私の名前を知ってるんだろうと疑問に思うけれど、もちろん口には出さない。

「そ。俺の彼女だから、お前らちょっかい出すなよ?」

和也は当たり前のようにそう言った。
なんだか、愁と違って他の3人は見た目からして非常に恐い。

和也ほど背は高くないんだけれど、何だか威圧的で見た目も派手だった。

「和也が女作るとか、都市伝説かよw」

また知らない誰かの声がそう言った。
途端に皆笑いだした。

和也は笑われたことは、大して気にもしてない様子でご機嫌だった。

どうやら見た目は怖い人達だけれど、多分和也の友達なんだろう。

「へぇ、月島ってこういうの好みなの?意外だな。」

誰だか知らない人にいきなりそう言われて、私は驚いて和也の服をぎゅっと掴んだ。

「りょーた、かなうに構うなよ。」

そんな私に気付いたのか、和也は茶色い髪に金髪のメッシュを入れた男の子にそう言った。

「別に構ってないじゃん?ただ興味はあるけど。」

その人はそう言って、和也の背後に隠れた私を覗き込む。