それが私にとって、良いことなのか悪いことなのかは私にはわからないけれど、だけれど笑った私を見た和也はなんだかご機嫌だった。
そんな和也の姿に、私も少し嬉しかった。
その後は凛が目覚めたら気まずいので、私は和也から離れてテーブルにお菓子を広げた。
和也は離れようとした私に、少しだけ名残惜しそうに触れていたけれど、直ぐに私の後について並んでテーブルの前に座った。
一緒にお菓子を食べながら、和也が最近嵌っている海外ドラマについて色々と教えて貰った。
和也も凛と同じで、色々なことの表現がとても上手い。
だからとても楽しそうにその映画の見所を教えてくれたので、私はすっかり興味が湧いてきた。
私は密かに、今度こっそりその映画のDVDを買いに行こうと誓った。
なんだか凄く楽しくて、気付いてみたらもう午後の3時近い時間になっていた。
そろそろ学校も終わる時間だし、ピアノの時間も近づいていた。
和也は相変わらず寝ている凛を強引に起こして、私達が出かけることを伝えた。
凛は寝起きで不機嫌だったけれど、明日はちゃんと学校に行こうと約束して、家に帰って行った。
「じゃあ、かなうまた明日ね!」
「うん、また明日。」
そんなささやかな約束が、とても嬉しくて仕方ない。