「やっば!もう昼過ぎてんじゃん。」

楽しい時間が過ぎるのはすごく早く感じる。
凛がそう言ったので、慌てて時計を確認すると時間は12時30分。
もうじきお昼休みが終わる時間だった。


「今日は休むか~。」

凛はそう言って、大きく欠伸した。

凛がなんとなくいつもと雰囲気が違う気がするのは、すっぴんのせいなのか、和也の家だからか分からないけれど、何だか自然な凛を見ているのは心が安らぐ気分になる。

和也から聞いた凛の話を思い出すと、何だか余計に凛に共感している自分がいて、もっと凛のことを知りたいと思った。


「かなうは学校どうする?」

和也に突然そう言われて、私はどうしようか迷った。

「うーん・・・どうしよ?」

「まぁ、かなうが行くなら俺も行く。」

和也はそう言ったけど、何となく行く気がなさそうだった。

「かなうが行くなら凛も行くけど。」

凛もそうは言うけど、やっぱり行く気はなさそうだった。

「今日は・・・いいかな。」

「よし、サボろう。」

凛はそう言って、和也のベッドの空いているスペースに横になった。

「なんか今日眠い。」

「お前、家で寝ろよ。」

心地良さそうに布団を抱えた凛に、和也がそう言ったけれど、凛はそんな事は全く気にせずに目を閉じた。