「は?アンナだって今更気にしねぇよ。一昨日だって一緒に風呂はいったもんな?」
は?
その場の空気が一瞬にして凍りついたのが分かった。
レオンはそう言って意地悪い笑みを浮かべながら、私を見る。
「は、はは、はいってない!!!」
私は全力で否定したけれど、レオンの発言に戸惑いパニック状態だった。
確かにバスルームには一緒に居たけれど、それとこれとは話が別だった。
ママとシオンの探るような視線が突き刺さる。
「違うの・・・レオンが勝手に入って来たの!嘘じゃない!」
私の頭は相変わらずパニックでどう説明していいのかすら分からなくなってた。
「・・・レオンが入って来たの?」
ママが静かにそう言った。
確認するように、私にしっかりと視線を合わせていたので、私はこっくりと頷いた。
「・・・・・なんてこと。」
ママはそう言って、突然鬼のような形相でレオンを睨みつけた。
「アンナが入ってるって気付かなかったんだから、しょうがないだろ?」
レオンはそんなママの視線は気にもせずにそんな事を言う。
「それに、お二人とも勝手に勘違いしているようだからお知らせしとくと、別に覗いたわけじゃないぜ?」