シオンは徐に私の毛布と布団を剥がす。
途端に寒さで身体が震えた。

そして震える私を抱き上げると、ベッドの少し端に移動させた。
触れられた瞬間、何をされるのかと一瞬身体が強張った。

だけれど、シオンはそんな私に気付かなかったのか、すぐにそのまま私の隣に横になり、毛布と布団を元通りに直した。


そして、私はされるがままにシオンに抱き寄せられる。

少しだけ呼吸が苦しい気がするけれど、それでも直ぐに身体の震えが治まった。



人の体温とは不思議なもので、どんなに暖かい高級毛布よりも遥かに温かいし、何よりも安心する。

何度も身体を重ねているのに、こんな風にじっと抱き締められることは初めての経験だった。

それは何だかとても心地が良くて、私は自分からシオンにくっついて、その胸に頬を寄せた。


小さく聴こえてくる、規則正しい心音が眠りを誘う。


優しく擦られる背中が気持ちいい。
私はゆっくりと目を閉じた。


頭の上から、おやすみと小さな声が聞こえた気がしたけれど・・・・。


私はそのまま意識を失った・・・・―――――。