「そういえばシオンは?」
「さぁ?寝てんじゃね?」
「昨日一緒じゃなかったの?」
「途中まで一緒だったけど、気付いたら居なかった。女とどっかいったんじゃね?」
「あら、あの子が珍しいわね。彼女でも出来たの?」
「いや、てきとーに遊んでる女じゃね?」
「はぁ、あんた達は本当に不誠実ね。」
ママは呆れたようにそう言うと、さっさと食器を水で流した。
私はそれを受け取って、食器洗い機に並べていく。
シオンが女の人と一緒に居た事を言おうか迷ったけれど、言葉を探しているうちに、レオンが突然思い出したかのようにこう言った。
「あー・・・そういえば、シオン最近よく同じ女と居るな。」
レオンは何かを思い出すかのように、上を向いた。
「なんか、すげー綺麗な子。」
私はその瞬間、昨日の女性の顔を思い出した。
「あら?じゃあ、彼女なんじゃないの?あんたと違ってシオンは真面目だからね。」
ママの言葉に、なんだか一瞬だけれど胸がむずむずとした。
「俺だって真面目だぜ?ちゃんとベッドでは大事に扱うし。」
レオンがそう言った瞬間、ママは平手でレオンの頭を叩いた。