私はお風呂に入るのが好きだった。

汚れた身体を綺麗に流すことが出来るから。

それは泡に包まれて、水と一緒に排水溝に流れていくのをきちんと目視出来るから。


全身を丁寧に洗い終える頃には、すっかりバスタブにお湯が溜まっていた。

私は備え付けられたボタンを押してお湯を止めると、ゆっくりとそのお湯に浸かった。


お湯の温度はぬるすぎず、熱すぎず、とても気持ちよく私の身体を包み込む。

しばらくそのままゆったりお湯に浸かっていると、あまりの心地よさにうとうとしてしまう。


私は睡魔に囚われて溺れてしまうまえに、ゆっくりと立ち上がり、バスルームを出ることにした。