* 式も終わり たくさんの花束を抱えてでてきたアイツに あたしはいちばん大きな蒼色の花束を手渡した。 「ご卒業、おめでとうございます。柚先輩。」 ネクタイの色の花束を贈れるのは 契約者の特権だ。 「ん。ありがと。」 そう言って少しほほえんだアイツに 胸がドクンと揺れる。 グッと覚悟を決めて 手を力強く握りしめると あたしはアイツの目を必死に見上げた。