はぁ、と息をつき次の授業の準備をする。
すると前の席の男子が振り返ってきた。
「奈々美元気ないね、彼氏と喧嘩?」

雅紀は小、中、高と同じ学校に通っている。中3の時から同じクラスだったために多少の会話を交わしていた。

『いや、喧嘩してないよ。』
雅紀「そっかー。まぁ頑張れ。」
『ありがと』

短い会話を済ませ、予習していたノートを眺める。

いつの間にか授業もHRも終わり、昇降口へと向かう。

途中、一人の男子生徒と目が合った。