「ねぇ」


「わっ!」


隣を向くと さっきの人がいた。
男の人は、あたしの席の隣の席の机の上に座り 前のめりになってあたしを見ながら微笑んでいた。



「今さぁ、俺の事探してた?」


「え、あ・・・えと」


男の人は あはは図星じゃん と笑いながら続けた。


「俺 吉岡 龍斗。リュウって呼ばれてる。
君は?何ていうの?」


「ふ、船井・・・鈴です・・・・・・」


とっさに答えていた。
この人さっきからなんなんだろう。



「鈴ちゃん?鈴って呼んでもいい?」


「う、うん」


「やった!俺の事もリュウって呼んで。
・・・・・・あ、そうだ。」


そういうとリュウは自分のズボンのポケットを
ガサゴソと探り、何かを取り出した。

カラフルな包装紙に包まれたラムネだ。



「はい!これあげる。
お近づきのシルシね♪」


「・・・あ、ありがと」