だめだ。信じてない。 こうなったら…逃げるしかない。 「助けてくれてありがとうございました」 それだけ言ってドンっと身体を押して 今さっき走ってきた道をもどる。 「おいっ!」 裏路地には私の足音とお兄さんの怒声が悲しく響いた。