また一日が始まる


「朝だよ、早く起きないと遅刻するわよ」

この言葉で僕の一日は始まりを告げる

眠たい目をこすりながらリビングへ向かう

リビングにいるのは父、母、姉の3人

父はいつもどうりパンをコーヒーにつけて食べている

毎朝不味そうだなと思いながら徐々に体が目覚めていく


「行ってきます!」

そう元気に廊下を走っていく姉を見ると

ほんとに兄弟かなと疑うときが多々あるのだ

この人が姉じゃなければいいのに、と

いきいきしてていいな、と言う心に支配されているのもつかの間

いつも通り頭を叩かれた

「ボーッとしてないでアンタもはやく食べなさい!」

(うるさいな)

とは思うものの口に出した瞬間から僕の生活の食べ物が給食しかなくなるのを知っていた

「ハイハイ、わかりましたよ」

「ハイは1回!」

よくテレビでみるやつだ

俗に言う我が家は平凡な家族だ

それしか考えられなかったんだ


あの頃の僕は。