「見てみて!クーラーがついてるよぉ!中学校は扇風機だったのに!」






「そんぐらいでびっくりしないの」






「ごめんついつい…」






「あの1番左の前の席るなの席じゃない?」






「ホントだあった!なきちゃんの席はどこー?」






「私は3列目の1番左の席ね」






「ちょっと遠いねー」






「おいどけ」






「ん?????」






「どけって言ってるんだよ」






「急にどけはないんじゃないの?」






「黙れブス」






「はぁー?女子にブスって言うなんて男としてサイテー」






「ホントのこと言って何が悪いんだよ」






「ていうか名前も知らない初対面の人にそういう口聞くのはおかしいと思うんだけど」






「じゃあお前の名前なんだよ」






「私は宮野瑠那、あんたは?」






「俺は黒葉依月だ、これで名前も知らない初対面の人じゃなくなったからブスっつってもいいんだよな」






「こいつ何様のつもりなのっ!」



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「るな大丈夫だった?」






「あいつ絶対許さない」






あいつと出会ってから瑠那の高校生活があんなことになるなんて今の瑠那は考えてもいなかった。