私はゆっくり家に戻る。


ふと目に入った公園は、少し前までシュウと一緒にドキドキしてた。


こんな風に別々に帰ることになるなんて、思わなかった。


家の前に着くと、秀司がちょうど帰るところで、私の方に歩いてくる。



「なんか俺……ごめんな」


「いいよ、秀司が悪い訳じゃない」


「どう?男の方は大丈夫?」


「んー……。分からない」


「まぁな。普通信じないよな。なにもないって言っても」



やっぱりそうだよね……。



「それより、秀司の方は?」


「えっ?」


「リカコさん」



「あー、あれっきり。結局縁がなかったんだろうな。死ぬ程好きでも、縁がないと一緒になれないんだよ」


「……」


「じゃあ、俺帰るわ。もしアイツの誤解を解くのに俺が必要になったら、俺はいつでも行くからさ」


「ありがとう」



秀司と別れ、秀司の言葉が痛くて、私の頭の中で何度もリピートされた。


シュウはきっと信じてない。


私とシュウは縁がないのかもしれない。


だって、もし秀司と結婚するってなったら、なんの障害もなく、みんな祝福してくれる。


シュウと一緒にいたい。


ただそれだけなのに……。