少ししてからお母さんから事故について聞かされた。私が横断歩道を渡っていた時、そんなにスピードは出ていなかったようだけど、飲酒運転の車が信号を無視して、私にぶつかったそうだ。
その車を運転していた人が自ら警察に電話を入れ、逮捕と共に私は病院に運ばれてきた。





「事故に遭ってしまったものはもう仕方がないこと」
「命が助かって、体も中学生の間だけバスケができなくなっただけ」


日がたつごとに、そういうポジティブな考え方も出てきた。でも、やっぱり熱中していたものを失った消失感と海斗とのデートができなくなったショックは大きすぎて、


「何で私なの?」

「何であの日に事故に遭わなければいけなかったの?」


っていう思いも、いつまでも心にあって、誰かといる時は平気なフリをしてリハビリも頑張ってたけど、1人になると、どうしても涙が止まらない日もあった。