俺の足はぴたりと止まってしまい、慌てて近くの柱の陰に隠れる。
そっと様子をうかがうと…
「うわあー!かったーい!!」
結菜が知らない男の腹筋、胸筋、上腕二頭筋など上半身を、目を輝かせながらぺたぺたと触っていた。
「何してんだよ…あいつ」
思わず呟いてしまった声は本当に自分のものかと思うほど低かった。
「諒ちゃんすっごい!努力してるんだね」
…諒ちゃん?
なんにせよこうも何も考えずに触れるってことは結菜はそいつのこと何とも思ってないのだろう。
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