時間というものは、過ぎてほしいときには過ぎず、過ぎてほしくない時にはとっととすぎさっていくものです……



あっという間に放課後…。


パチン、と束ねた紙をホッチキスでとめていく。


あぁ…メンドクサイ…



「ってあんたもやってよ!」



玄野くんは作りもしないであたしをにこにこと見ている。


「~っ!もう!見ないで!」


そんな見られたら恥ずかしいってば…。



「ほら、ちゃんと紙そろえてとめてね」



ホッチキスを押し付けてやる。



「結菜」


「…なに」



玄野くんは、せっせと資料を作っているあたしをじっと見つめたまま口を開いた。




「なぞなぞ。絶対離れないキスってなんでしょう」