「龍くん...」
想いが通うってこんな気持ちなんだ。
「結菜...」
もう全然怖くないよ。
怖いどころか幸せすぎて夢なんじゃないかなって疑うよ。
もし夢なら覚めないでほしい。
「...いたっ」
頬をぎゅっとつねったあたしを見て龍くんがふっと笑う。
「なにしてんだよ」
笑うよね。
「幸せすぎて、夢なんじゃないかなって...」
自然と、
「ばかだな」
ふんわりと、
「夢であってたまるか」
唇が、重なった。
「っん……」
思わずもれた声に、龍くんが反応するかのように耳をつっとなでた。
「あっ...!りゅ、くん...っ!」
「弱かったよな、たしか」
懐かしいな、なんて言って笑う龍くん。
「きゃっ」
龍くんはあたしをひょいっと抱き上げると、ゆっくりベッドに押し倒した。